認知症になると不動産が売れなくなる?成年後見、家族信託は使えるか?

おとといの日本経済新聞の第一面に「認知症 自宅の処分難題」「2040年 27%増280万戸に」との記事がありました。私も行政書士として以前から「認知症になると不動産の処分が難しくなる」と警鐘を鳴らしている一人です。認知症になって、施設に入って、医療を受けて、介護を受けて、、、と生活をしていくと結構な出費となります。特養やグループホームのような施設であれば、安価に生活できるところもありますが、要介護3以上でないと特養には入れませんし、特養の待機者も多いと言われています。また、グループホームなどの施設もありますが、年金だけでは厳しいという声も多くあります。現金があればいいですが、貯えはあまりなく、収入は年金だけ。。。という方は実は多いのです。毎月15万円、20万円と出費があるとすぐに蓄えは底を尽きる。。。そんな方は実は多いのではないでしょうか。そうしたときに自宅を売って老後の資金に充てようと思う方もいるはず。しかし、当の本人が認知症だと、事実上不動産の売買はできません。これは、意思能力のない方が法律行為として無効を主張されるリスクがあるからです。こうした場合、成年後見(任意後見を含む)においては、不動産の売却には裁判所の許可が必要でかなり面倒です。家族信託の場合、受託者が売却できるメリットはありますが、人任せの売却になるため、本人の意思で本人の売りたいタイミングで売ることはできなくなります。また、家族信託は新しい仕組みのため、先例がまだ十分でなく、本人の意思を反映させられるかどうか不透明な部分も多いのが現状です。それでは、何が一番いいか。悩ましいところですが、本人が比較的元気なうちに自分の意思で売却をすることも一つと思います。元気なうちに売却できれば、そのお金で旅行にも行けますし、おいしいものを食べることもできます。老後の楽しみを満喫していただくことも認知症予防にはいいのではないでしょうか。住み慣れた自宅を売却してしまうと悲しいと思う方もいるかもしれませんが、自宅をダウンサイズして、将来施設に入るかもしれない支度をするのも、自分らしさを出せる準備かもしれません。

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